動画DMとは|QR付きハガキの仕組みと、送る前に決めておく5つ

郵送DMを送っても、誰が読んだか分からないまま電話をかけている担当者向けの記事です。QRコード付きの動画DMの仕組みと、QRの先に置く動画、送る前に決めておくこと、後追いの電話の順番が分かります。
郵送DMを送ったあと、誰が読んだのか分からないまま電話をかけていませんか?
反応が見えないDMの後追いは、どこから手をつけていいか迷うものです。
ムジンにも、「紙のDMは、送ったあとが何も分からない」という相談がよく届きます。問い合わせが来なければ、届いたのかどうかさえ見えません。
DMの出来は、紙面のデザインで決まると思われがちです。でも企画を組み立ててみると、成果を分ける部分は紙面の外にもあります。
この記事では、QRコード付きの動画DMの仕組みをまとめました。あわせて、QRの先に置く動画がどれだけ用意されているかを、BtoB企業596社の公式サイトで数えています。
紙と動画に何を任せるのか。QRの先にどんな動画を置くのか。電話はどこからかけるのか。順にお話しします。

動画DMって、DVDを送るような大がかりなものですか?

いいえ。ハガキや封書にQRコードを1つ載せる形でも始められます。

それなら、普通のDMと何が違うんですか?

誰が動画を見たかが分かることです。そこから順に見ていきましょう。
この記事の要旨
- 1
動画DMでは、紙で問いかけ、動画で実演して見せます。
- 2
説明の動画を載せる会社は、596社中13.6%でした。
- 3
電話は、動画を見た会社から順にかけます。
動画DMは、紙と動画の分業です

動画DMは、紙のDMに動画を見るためのQRコードを載せ、読み込んだ人に動画で詳しく説明する施策です。
DVDや液晶付きの冊子を送る方法もあります。この記事で扱うのは、ハガキや封書にQRを載せる形です。印刷と郵送の費用は、通常のDMとほぼ変わりません。
役割の分け方は、次の図のとおりです。

紙、動画、QRの記録に、それぞれ1つずつ仕事を任せています。順に見ていきます。
紙は問いかけ、動画は実演
動画DMで紙が受け持つのは、「何に困っている会社向けの話か」だけです。
紙面は、困りごとの問いかけ1つに絞ります。製品の仕様のような細かい話は、紙には載せません。
仕組みや実演は、1〜2分の動画に任せます。紙面の問いかけに短く答える動画なら、QRを読んだ人の期待とずれません。
誰が見たかが分かる
もう1つの役割が、反応の計測です。宛先ごとに別のQRを印字すると、どの会社がいつ動画を開いたかが分かります。
通常の郵送DMでは、問い合わせが来ない限り反応は見えません。
動画DMなら、問い合わせをしない程度の関心も記録に残ります。これが、後追いの電話の順番を決める材料になります。
向くのは、動きで見せる商材
ムジンの見立てでは、動画DMが向くのは、動いているところを見せると説明が一気に楽になる商材です。
担当者のメールアドレスは分からないけれど、会社の住所なら分かる。そんな相手にも向きます。少数のアポイントでも採算が合う高単価の商材なら、なおさらです。
では、そうした業種の会社は、すでに説明の動画を持っているのでしょうか。業種別に数えました。

素材・化学・金属の製造業は37.0%と高めです。一方で、機械・電機・輸送機器の製造業は53社中6社(11.3%)、建設・工事も38社中8社(21.1%)でした。
動くモノを売っている業種でも、説明の動画を載せている会社は多くありません。機械メーカーはもっと多いと思っていたので、意外な結果でした。

QRの先に置く動画って、みんな持っているものなんですか?

それが、意外と持っていません。596社のサイトで数えました。

え、動画を載せている会社は多そうですけど。

載っている動画の半分は、再生しない背景映像でした。
QRの先に置く動画は、まだ少数派

動画DMを企画するとき、最初に困るのが「QRの先に何を見せるか」です。
ムジンは、BtoB企業596社の公式サイトで、トップページ、サービスページ、導入事例ページに載っている動画を数えました。音が出ずに流れ続ける背景映像と、再生して見せる説明の動画は分けています。

動画をどこかに載せていた会社は163社(27.3%)です。ただ、そのうち82社は、トップの背景で流れ続ける映像だけでした。
再生して見せる説明の動画を載せていたのは、596社中81社(13.6%)です。サービス紹介の動画に絞ると、27社(4.5%)しかありません。
QRを読んでもらっても、見せる実演動画がない会社のほうが多いのが現状です。
裏を返せば、1〜2分の実演動画を1本用意するだけで、同じ業界の中で目立てます。
既存の製品紹介動画やウェビナーの録画があれば、紙面の問いかけに答える部分だけを短く編集して使えます。
▼サービスサイトに動画を載せている会社の内訳は、こちらの記事で詳しく書いています。
サービスサイトの動画、BtoB596社を調べたら載せているのは27%、サービスページは4%
実演動画は、DMのあとも働く
実演動画は、DMが終わったあとも使えます。どのページに動画が置かれているかも数えました。

トップページに動画がある会社は25.0%でしたが、サービスページでは485社中21社(4.3%)だけでした。
DMのために作った実演動画を製品ページにも置けば、同業の中で目立つ場所が1つ増えます。DMが届かなかった会社が検索したときの説明にもなります。

動画を見た会社が分かったら、あとは電話するだけですよね?

電話の側にも、先に決めておくことがあります。

何を決めておけばいいんですか?

受付での一言と、かける順番です。
後追いの電話は、入口を設計する

DMの後追いの電話では、受付を通れるかどうかが最初の関門です。「先日お送りしたハガキの件で」だけでは、取り次いでもらう理由として弱いでしょう。
動画DMの電話では、商品を説明しきろうとしなくて大丈夫です。説明は、もう動画が済ませています。
電話で決めたいのは、次に会う約束か、動画のURLを改めて送ってよいかのどちらかです。ゴールを2つに絞っておくと、話が長くなりません。
受付での一言は、2通り用意します。動画を見た会社には視聴の事実を、見ていない会社には自社が何の会社かを先に伝えます。
電話は「見た会社」からかける

限られた架電の枠を、どこから使うか。ここで、宛先ごとのQRが生きてきます。
最初にかけるのは、QRから動画を見た会社です。相手が仕組みを知っている前提で、話を始められます。
次に、見ていない会社に順番を付けます。地域や業種ごとに、動画を見た会社の割合を出しておくと、反応の高い区分から枠を寄せられます。
スキャンの記録は、発送直後の1回だけで終わらせないでください。電話をかけている間も週に1回は取り直し、リストに反映しましょう。あとから見た会社を取りこぼさずに済みます。
1回目の結果は、次に送るときの基準になります。反応の高かった区分や、見た会社の割合を残しておくと、2回目の宛先選びがぐっと楽になります。

じゃあ、次に送るときは何から準備すればいいんですか?

紙面のデザインより先に、動画の長さと中身を決めます。発送日と一緒に、電話の段取りまで決めておくのがコツです。
送る前に決めておく5つ

ここまでの話を、これから動画DMを送る方の手順にまとめます。その前に、QRの先に置く動画の長さを確かめておきます。
動画は1〜2分、中身は実演
サイトに埋め込まれていた動画のうち、長さが分かった143本を並べました。

61秒〜2分がいちばん多く、29本(20.3%)です。真ん中の値は104秒でした。
ハガキのQRから開く動画なら、この1〜2分の長さが目安になります。
中身はどうでしょうか。再生して見せる動画177本を、種類で分けました。

サービス・製品紹介(55本)と会社紹介(54本)が中心で、操作・使い方の説明は10本しかありません。
QRの先に置きたいのは、まさにこの少数派の「使っているところ」です。 製品紹介の動画をお持ちなら、実演の場面だけを切り出すところから始めてみませんか。
▼サービス紹介動画を作る工程と期間は、こちらの記事で詳しく書いています。
サービス紹介動画の作り方|企画から公開までの工程・期間・尺の決め方
送る前のチェック手順
- 誰に送るかと、その相手が何に困っているかを決めます。製品の性能より、相手の困りごとに訴求を寄せます。
- 紙面の問いかけに答える、1〜2分の実演動画を用意します。既存の製品紹介動画やウェビナーの録画を短く編集して使うこともできます。
- 宛先リストに宛先ごとの固有IDを入れ、宛先ごとに別のQRを印字します。デザインデータにはQRを入れず、印字位置を空けておきます。宛名以外の可変の文字を入れると、郵便の扱いが変わって送料が上がる場合があるので注意します。
- DM、動画の載ったページ、電話の台本で同じ言葉を使います。製品の呼び方や困りごとの言い方をそろえます。
- 発送日と同時に、架電の開始日、電話で決めたいこと、受付での一言を決めます。
言葉をそろえると、相手は電話口で「あのハガキの件だ」とすぐにつながります。
よくある質問
動画DMは、どんな商材に向いていますか?
動いているところを見せると説明が楽になる、高単価の商材に向いています。担当者のメールアドレスは分からないが、会社の住所なら分かる相手にも届けられます。少数のアポイントでも採算が合う商材なら、なおさら向いています。
QRの先には、どんな動画を用意すればいいですか?
紙面の問いかけに答える、1〜2分の実演動画です。ムジンが調べたBtoB企業596社では、説明の動画を載せていた会社は13.6%でした。既存の製品紹介動画やウェビナーの録画を、短く編集して使う方法もあります。
費用は通常のDMとどう違いますか?
ハガキや封書にQRを載せる形なら、印刷と郵送の費用は通常のDMとほぼ変わりません。宛先ごとに別のQRを印字する場合は、宛名以外の可変の文字で郵便の扱いが変わらないかを、先に確かめておきます。
まとめ
今回いちばんの発見は、QRの先に置ける説明の動画を持っている会社が、596社中81社(13.6%)しかなかったことです。動画DMの成果を分けるのは、紙面の出来だけではありません。QRの先に置く動画と、届いたあとの電話の段取りです。
要点をまとめます。
- 紙は問いかけ1つ、説明は動画、計測は宛先ごとのQRに任せます。
- 説明の動画を載せている会社は596社中13.6%です。実演動画を1本用意するだけで目立てます。
- 電話は、動画を見た会社から順にかけ、受付での一言を先に決めておきます。
まずは次に送るDMの発送日の横に、架電の開始日と受付での一言を書き込んでみてください。それだけで、届いたあとの反応を取り逃がしにくくなります。
ムジンの動画DMサービスでは、QRコード付きDMの企画と動画制作から、発送、スキャン記録の突き合わせ、後追いの電話の設計までを一続きでお手伝いします。紙のDMの反応を見える形にしたい方は、動画DMのページをご覧ください。
調査の方法
- サービスサイトの動画の数字は、ムジンが2026年11月3日に、業種とドメインが分かる法人向けの会社725社のうち、公式サイトを取得できた596社を数えたものです。
- 1社につき、トップページ、サービスページ1枚、導入事例ページ1枚を見ています。サービスページは485社、導入事例ページは276社で取得できました。
- 音が出ず再生ボタンのない背景映像と、再生して見せる説明の動画は分けて数えました。
- 動画の種類は、再生して見せる動画177本のうちYouTubeの146本をサムネイルと題名で目で見て、残りを題名やファイル名で分けました。長さは、YouTube・Vimeoの埋め込みで長さを取得できた143本で数えています。
- 全体の傾向を見るための集計で、個別の会社名やサイトの実物は掲載していません。
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